日本で最も有名な投資信託といえば「ひふみプラス」ではないでしょうか。
ひふみ投信の存在が、独立系投資信託の存在を身近にしたと言っても過言ではないと思います。
そして、気になるのはひふみプラスがこれからも上がるのか?ということですよね。
今回はひふみプラスの今後について解説していきたいと思います。
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ひふみプラスってどんなもの?
レオス・キャピタルワークスが運営する独立系の投資信託
ひふみプラスとは投資信託の商品名です。運営会社はレオス・キャピタルワークスとなっています。
商品のラインナップはいくつかあり「ひふみプラス」はその内の一つです。
●ひふみプラス(他社が販売、運用内容はひふみ投信と一緒)
●ひふみ年金(確定拠出年金)
●ひふみワールド(海外の成長企業に投資)
「ひふみ投信」と「ひふみプラス」は運用内容は同じです。レオス・キャピタルワークスから直接買うのが「ひふみ投信」で、他社の証券会社などを通して買うのが「ひふみプラス」となっています。
その他にも確定拠出年金制度を利用した「ひふみ年金」、海外の成長株に投資する「ひふみワールド」があります。
今回は国内株式に投資する「ひふみ投信」「ひふみプラス」の株価がまだ上がるのか?今後どうなるかについて考えていきましょう。
ファンドマネージャーは藤野英人さん
資産運用の今後を考えるにあたって決して外せない存在がファンドマネージャーです。
ファンドマネージャーの手腕によって運用成績は思いっきり左右されてしまうからです。
そんな超重要なポジションであるファンドマネージャーをつとめるのは「藤野英人」さんです。
(出典:レオス・キャピタルワークスHP)
藤野英人さんはレオス・キャピタルワークスの創業者であり社長を務めています。メディアにも良く出演されていますので顔をご存知の方も多いともいます。
ひふみプラスで運用するということは、藤野英人さんにお金を預けて運用してもらうことに他ならないのです。
ひふみプラスの輝かしい歴史を見てみよう
きっかけは「カンブリア宮殿」
(出典:交付目論見書)
ひふみプラスは2012年に設定されて以来、すさまじい運用成果を残してきました。基準価格の推移を見てもらえれば分かりますが2017年ごろまではずっと右肩上がりです。
そして、純資産総額に注目すると矢印のあたりから急激に増えていることが分かります。1500億円に満たなかった純資産が6000億円程に増えています。
このきっかけとなったのが2017年2月に放送された「カンブリア宮殿」です。ひふみプラスはテレビへの出演をきっかけに爆発的な人気投資信託となったのです。
急激な資産増加に運用成績は・・・
また基準価格の推移に着目してみましょう。2017年まではずっと右肩上がりだった運用成績が、2018年はマイナスとなり停滞してしまっています。
ひふみプラスは2017年までは絶好調でしたが2018年間以降はマイナスも記録するほど不調な運用成果となりました。
その理由としては純資産が急増したことが挙げられています。もともとひふみ投信は中小型株のグロース投資で急成長しました。
しかしながら、急激に運用しなければならない資産が増えてしまったことで得意の中小型株投資ができなくなってしまったのです。
不名誉な流出金額ランキング第1位
ひふみプラスには以前のような勢いはなくなってしまいました。
2020年3月までのマイナスは、4月以降の運用で取り戻しましたがひふみ投信に見切りをつけて解約する人が相次いでいます。
こちらを見て下さい。
(出典:日本経済新聞)
これは投資信託の資金流出額ランキングです。ひふみプラスは321億円の週出でトップとなっており、不名誉な資金流出額ランキング第1位を達成しています。
「中小型株の運用は良かったけど資産が大きくなりすぎてからは微妙だから解約するか」というのが世間の評価だと言えるでしょう。
今後のひふみプラスはまだ上がるのか?
運用成績のホントのところ
この指摘に対してファンドマネージャーの藤野さん自身は、「ひふみ投信はTOPIXとは違う銘柄に投資している。」「TOPIXを上回る成績をほとんどの時期で達成している。」と回答しています。
直近3年のTOPIXとの運用成績を比較してみましょう。
(出典:morningstar)
ここ3年間で見てみると、2018年の年末にかけてはわずかにTOPIXを下回っていましたが、それ以降は大体上回っています。
特にコロナショック以降の開きは大きく、20%以上の差が開いています。ここから言えるのは、運用資産が数千億円規模になっている状況でもTOPIXを上回る成績を残せるということです。
急成長は見込み辛いが・・・
2017年以前と比べると、資産残高が大きく増えた2018年以降の運用成績は確かにパッとしないものになっていました。
しかし、ここ3年の運用成績を見ても、ひふみプラスの成績はTOPIXを上回っており良い成績を残しています。
つまり、運用総額が小さかった2017年以前が凄すぎただけで、資産残高が増えた今でもひふみプラスの運用は評価できるものとなっています。
2017年以前のような大きな成長には期待できないかもしれませんが、今後もひふみプラスの上昇は見込めると言えるでしょう。
資産運用で大きな利益を得る秘訣とは
ひふみ投信の事例から学べることは、運用資産の金額は運用成績に極めて大きな影響を与えるということです。
継続してすばらしい運用をしているひふみ投信ですが、運用成績が圧倒的にすばらしかったのはまだ運用総額が小さいころです。
つまり、目を見張るような急成長というのは資産残高が小さいファンドの特権なのです。
投資家としてはファンドを選ぶ際に運用資産額もチェックしなければなりません。皆が選んでいるから安心ではなく、皆が選んでいるものはたかが知れている運用成績となる可能性が高いです。
大きな利益を得たいのであれば有名な公募ファンドに投資するのではなく、運用額が小さい私募ファンドをおすすめします。
私募ファンドとはプライベートファンドとも呼ばれますが、相対や紹介をメインに投資家を募集しているファンドのことです。
私が個人的におすすめしている私募ファンドのランキングも下記にありますので良ければ参考にしてみて下さい。