日系企業が多く進出する東南アジアですが、その中でもこれからの成長株として最も注目されているのはミャンマーです。
ミャンマーは軍事政権が長く続いたこともあり、いわゆる「鎖国」状態が長く続きました。そのため、他の東南アジア諸国と比較しても経済発展が遅れており、まだまだ伸びしろが多く残されているのです。
そこで、今回はずばりミャンマー株式市場への投資は儲かるのか?解説していきたいと思います!
他の新興国については別記事でも解説していますので良ければそちらもご覧ください。
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ミャンマーってこんな国
ミャンマーの概要
まずはミャンマーという国の概要から見ていきましょう。
国名 | ミャンマー連邦共和国 |
首都 | ネーピードー |
面積 | 67万6578平方キロメートル |
人口 | 5562万人 |
宗教 | 仏教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教 |
公用語 | ミャンマー語 |
実質GDP成長率 | 6.69% |
名目GDP | 686億ドル |
1人当たり名目GDP | 1298ドル |
国土は67万平方キロメートルと広く、日本の2倍近くあります。しかし、1人当たり名目GDPは1298ドルとなっており、お隣のインドが2036ドルであることを考えると、まだまだ小さい数字となっております。
つまり、ミャンマーにはまだ伸びしろが多く残されていることが分かります。
きらびやかな仏塔が有名
ミャンマーで有名な場所と言えば「シュエダゴン・バヤー」でしょう。「シュエダゴン・パヤー」はミャンマーの旧首都ヤンゴン北部に位置する聖地です。
高さ99.4mの黄金の等を中心にきらびやかな仏塔が周りを囲んでいます。ミャンマーでは仏教が87%ほどの大多数を占めていますので、仏塔への参拝は特別なことではなく生活の一部となっています。
参拝してみれば、本を読んだりお昼寝をしたりとゆったりと過ごしている現地の人たちを見ることができます。
ミャンマーの経済状況を分析する
ミャンマーの人口動態
続いてミャンマーの経済状況について見ていきましょう。ミャンマー経済はこれからどうなっていくのでしょうか。
経済発展にきわめて大きな影響を与えるのは人口です。人口が増えていけば経済も発展していきますし、日本のように人口が減っていく国では経済成長も見込み辛いです。
これからのミャンマーはどうなるのか。まずミャンマーの人口動態を見てみましょう。
(出典:世界の人口ピラミッド)
10代の人口が最も多くきれいな釣鐘型となっています。若い世代の比率が多く今後に期待できる人口動態となっています。
ミャンマーの人口推移
(出典:世界の人口ピラミッド)
続いて、人口推移のシミュレーションを見てみましょう。ミャンマーの人口は2054年まで増え続け、6230万人に達することが予想されています。
2054年ということはあと34年間も人口が増え続けるわけですね。これは経済発展にあたって大きなアドバンテージとなります。
ミャンマーの今後の経済発展には大いに期待できるでしょう。
ミャンマーの株式市場を分析する
ミャンマー株式市場の概要
それでは、いよいよミャンマーの株式市場について見ていきましょう。ミャンマー株式市場の概要は次のようになっています。
証券取引所 | ヤンゴン証券取引所 |
取引回数 | 7回 |
上場企業数 | 6社 |
外国人による投資 | 2020年3月20日より解禁 |
取引回数という見慣れない言葉がありますが、ヤンゴン証券取引所では日本のように時間内ならいつでも株式売買が成立するという訳ではありません。
成立する取引タイミングは決まっていて「10:00」、「10:30」、「11:00」、「11:30」、「12:00」、「12:30」、「13:00」の7回です。
このタイミングでしか株式売買は成立しないので注意が必要です。
盛り上がらない株式市場
そして、ミャンマー株式市場にはたったの6社しか上場していません。ミャンマーに上場している企業はとても少ないのです
参考までに日本の株式市場への上場企業数は3500社程度ですからいかに少ないかが分かるかと思います。6社しか上場企業がないと株式市場が機能しているとは言えません。
新興国投資のつもりが、いきすぎた超新興国投資になってしまいます。ではどのような企業が上場しているのでしょうか。
企業名 | コード | 上場日 | 事業内容 |
First Myanmar Investment | FMI | 2016年3月25日 | 不動産関連事業、病院事業、銀行業を中核に展開 |
Thilawa SEZ Holdings | MTSH | 2016年5月20日 | ティラワ経済特区における不動産開発 |
Myanmar Citizens Bank | MCB | 2016年8月26日 | 銀行業 |
First Private Bank | FPB | 2017年1月20日 | 銀行業 |
TMH Telecom Public Co., Ltd. | TMH | 2018年1月26日 | 携帯電話等の通信インフラ |
Ever Flow River | EFR | 2020年3月20日 | 物流事業 |
具体的に見ると不動産業や、銀行業などの業種が上場しておりいわゆるインフラともいえるような企業が多いですね。
そして、注目すべきは上場企業の増加数です。2016年に3社が上場して以降、2017年に1社、2018年に1社、2019年は0社、2020年に1社と増加のペースはとても遅いのです。
この調子では株式市場が盛り上がって株価が上昇していくということは期待できません。停滞したまま推移するというのが現実的な線だと思います。
それでもミャンマー株に投資をしたいなら
ですが、どうしてもミャンマー株式に投資をしたいという方には朗報です。
2020年3月20日から外国人投資家による株式売買も可能になったのです。つまり、われわれ日本人もミャンマーの株式が買えるようになったわけですね。
ミャンマーの証券会社は6社ありますが、日本人には大和証券が出資している「ミャンマー証券取引センター」が使いやすいでしょう。口座開設支援を行っている会社もありますので、気になる方は調べてみて下さい。
ミャンマー株式市場は若すぎる
ミャンマーという国は非常に面白く経済的に見ると人口も増加していきますし今後の成長に大いに期待できます。
しかし、株式市場という面から見ると6社しか上場しておらず、外国人の投資が可能になったのも2020年3月からということで、さすがに投資環境が整っていません。
新規上場企業も少ないですし、ミャンマー株式市場が活況となるには10年~20年かかるのではないでしょうか。
という訳で、今はまだ投資タイミングではない。というのが結論です。
ミャンマー株よりもおすすめの新興国投資とは
新興国投資ならこの国を選べ!
それでは、今から新興国投資を始めたい場合はどこに投資をすればいいのでしょうか?
ミャンマー株よりもずっとおすすめできる国があります。
それは、中国です。
中国株というと聞き慣れない方もいるかもしれませんが、実は新興国投資の良いところを詰め込んだ超優良投資となっています。
安心して投資できる○○株式市場
中国は今や世界第2位の経済大国ですが、2028年にはアメリカを抜いて世界1位になると言われています。
さらに、2010年以降、中国のGDPは約2.5倍に急成長しています。それでいながら、上海総合指数はほぼ横ばいとなっています。
このGDPと株式市場のギャップに大きな投資チャンスがあります。株価は今は安いですが、今後経済成長に追いついて急激に成長すると思われるので今がベストな投資タイミングなのです。
中国株式市場の詳細は別記事に記載してますのでぜひ一読してみて下さい。
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まとめ
今回はミャンマーについてとりあげました。大事なことは3つです。
●しかし、経済成長するという理由だけで投資判断をしてはいけない
●株式市場といった投資環境が整っているかチェックする必要がある
おすすめの新興国投資は下のランキングでも紹介しているので良ければそちらも参考にしてみて下さい。