経済成長を遂げている国はどこか。新興国投資で人気の国にインドがあります。インドはその期待値の高さから、ブラジルやロシア、中国と並んでBRICsと評されもてはやされています。
そんな新興国投資の代表格なっているインドですが、実は投資先としておすすめできません。
え?BRICsなのに投資しちゃダメなの?と思われるかもしれませんが、投資してはダメです。
今回はインドが投資先としておすすめできない理由と新興国投資で成功するための秘訣を解説していきます。
他の新興国については別記事でも解説していますので良ければご一読ください。
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インド経済の歩み
インドがBRICsとして数えられるほど新興国の代表格となっているのは事実です。
インド経済はこれまでどのように推移してきたのか見てみましょう。
(出典:Google Public Data)
インド(紫色)は1990年代から上昇を始め、2000年代に入るとその伸びは一気に加速します。そして、2010年代に入っても勢いは止まらず今やイギリスと同程度のGDPとなっています。
インドはこのようにここ20年ほどで急成長した新興国なのです。
経済成長を支えたインドの特徴
それでは、いったい何がこれほどのインドの急成長を支えたのでしょうか。こちらのグラフを見て下さい。
(出典:Google Public Data)
これは何のグラフか分かりましたか?
そう。これは人口の推移を表しています。インド(紫色)は他の国に比べて圧倒的な数を誇っていることが分かりますね。
インドは超がつくほど人口が多い大国なのです。この人口の多さを武器にインドは急激な成長を遂げてきました。
さらに教育のレベルも高く、ゼロという概念を発見したのはインドということでも有名です。国の資本である人の質と量。シンプルですが経済発展にはとても大きな影響を及ぼすのです。
インド株に投資するのは10年遅い
十分に発展したインド株式市場
それでは、順調に経済成長してきたインドの株式市場についても見てみましょう。
インドには30個ほどの証券取引所があり、非常に数が多いです。その中でも主要なものはボンベイ証券取引所とインド国立証券取引所です。
それぞれの証券取引所で代表的な株価指数があり、ボンベイ証券取引所では代表的な30銘柄で構成されるSENSEX、インド国立証券取引所では代表的な50銘柄で構成されるNifty50があります。
全体としてはインドの株式市場の概要はこちらです。
インド | 日本 | |
主要な証券取引所 | ボンベイ証券取引所、インド国立証券取引所 | 東京証券取引所 |
主要な株価指数 | 「SENSEX」、「Nifty50」 | 「TOPIX」、「日経平均」 |
上場銘柄数 | 7000銘柄超 | 3695銘柄 |
時価総額 | 61兆円 | 425兆円 |
時価総額は日本の1/7程度と決して小さくない水準となっており、上場企業数はなんと日本を圧倒的に上回っています。
つまり、インドの株式市場はすでに十分発展してしまっているのです。
52倍に成長したインドの株式市場
続いて、インドの株式市場の推移を知るためにSENSEXについて詳しく見てみましょう。
仮にインド経済が成長し始めた1990年に投資を開始していたとしたら、今では52倍もの成長を遂げていました。為替を考慮しなければ、1000万円が5億2000万円になっているわけですから驚異の成長率ですね。
10年前の2009年に始めていたとしても、2.4倍になっていました。
結果だけ見ると早くからインド株に投資をしておけば良かったという気持ちになりますが、今から投資しても間に合うものなのでしょうか?
インド株の価格について分析していきましょう。
インド株のお値段は高い?安い?
株価が安いか高いかを判断するにはPERという指標を使います。
PERが分からないという人は、こちらだけ覚えて下さい。
- PERが大きいと株のお値段が高くて割高
- PERが小さいと株は安くてお買い得
インドと他の国のPERを比較してみましょう。
PER | |
インド | 22.7 |
インドネシア | 16.6 |
フィリピン | 18.5 |
タイ | 14.7 |
英国 | 14.3 |
日本 | 13 |
米国 | 21.5 |
ご覧のように米国や英国、日本などの先進国を含めてみてもインドは一番高くなっていることが分かります。
つまり、インド株はみんなの期待があつまりすぎて株価が割高になってしまっているのです。
このような株価で投資を始めても絶対に儲かりません。今からインド株に投資するのは遅すぎるというのが結論です。
新興国への株式投資で儲かる秘訣とは
それでは新興国投資で利益を上げるにはどうすれば良かったのでしょうか。
将来有望な国がみんなに注目される前です。みんなが買い始めると一気に株価が上がってしまうので、周りの人が気づく前に投資を始めることがイチバン大切です。
インドで言えば1990年代ですね。
経済成長はすでに始まっていて、今後も大きな経済成長が見込める。ただし周りの人はまだ気づいていない。
このタイミングで投資できればベストです。
どこの国に投資するかだけではなく、どのタイミングで投資するかもとても重要なのです。
とはいえ自分で投資タイミングを計るのは決して簡単な事ではありません。
そんな時は運用のプロに任せる選択肢も検討してみて下さい。特に高いレベルで資産運用を行うヘッジファンドなら信頼して任せることができます。
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