日本の金融業界も成長しており、最近は個人でも投資できるヘッジファンドが登場してきました。
機関投資家でもヘッジファンドに運用を委託するところが多いですが、同じように個人投資家にとっても強い味方となってくれるでしょう。
そうなると、次に気になるのがヘッジファンドの中からどうやって選べばいいのか?ということですよね。
ヘッジファンド選びで失敗しないために!投資する前に見るべき5つのポイントを解説します。
ファンドマネージャーの経歴
運用成績はファンドマネージャー次第
まず、必ず見るべきポイントがファンドマネージャーの経歴です。
ヘッジファンドではファンドマネージャーの一存で投資が行われます。
普通の企業であれば、大切なことは会議で決めるかもしれませんが、ヘッジファンドではファンドマネージャーが決めるのです。
資産運用が上手くいくかどうかはファンドマネージャー次第と言っていいでしょう。
素人に近いファンドマネージャーもいる
ファンドマネージャーというと全員が全員、投資のプロだと思われるかもしれません。
ですが、無条件に信じてはいけません。
「もともといたファンドマネージャーがやめてしまった。」などの理由で経験の浅い若手がファンドマネージャーをつとめているパターンもあります。
ファンドマネージャーの経歴をよく見て信頼に足る投資経験がないようであれば、そのファンドは選ばないようにしましょう。
営業部門と運用部門は全くの別物
また、経歴を見る時にとくに注意してほしいのが所属していた部門です。
金融機関で働いていたからといって、投資のプロだと信じてはいけません。
もし、営業部門で働いていたのであれば投資スキルはほとんどないと思って下さい。
営業部門と運用部門は学べることが全く違うのです。
「金融機関で働いていた=投資のプロ」と思わないように注意して下さい。
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投資戦略
株式投資をしているファンドを選ぼう
2つ目のチェックポイントは投資戦略です。まず、投資対象を確認するようにしましょう。
株式や不動産、FX、仮想通貨など、世の中に投資対象は数多くありますが株式に投資しているファンドを選びましょう。
これからの日本は人口減少が進む一方で、近年の不動産価格は上昇しています。
不動産投資は儲からない可能性が高いです。FXや仮想通貨などはギャンブルの要素がまだまだ強く、投資対象としてみるには不十分です。
リスク管理の点からも期待リターンの点からも、株式投資をしているファンドを選びましょう。
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レバレッジの有無を確認しよう
続いて重要なポイントがレバレッジです。
レバレッジとは借金をして投資を行うことで、儲かる時は大きく儲かりますが、損するときは大損します。
レバレッジを大きくかけるとギャンブルに近い投資になってしまいます。
投資では損失を抑えることが重要ですので、リスク回避のためにはレバレッジをかけていないヘッジファンドを選ぶようにしましょう。
ロックアップ期間
ロックアップ期間て何?
ロックアップ期間とは資金を拘束される期間のことです。
一般的な株式であれば、即日の売買が可能です。
ですが、ヘッジファンドは基本的に売買できるタイミングが決まっており自由に資金を動かせないのです。
その資金が拘束される期間をロックアップ期間と呼びます。
ロックアップ期間は短い方が良い
結論から言うとロックアップ期間は短い方が良いです。
資金が拘束されている間は運用をやめて引き出すこともできないので、運用成績がどんどん悪くなっていったとしても途中で辞めることができないのです。
ロックアップ期間の一般的な目安は1年です。1年より短いロックアップ期間であれば安心ですし、1年より長いようだと注意した方が良いですね。
できるだけ短いファンドを選んだ方が安全です。
実際の解約の手順も細かく確認しておこう
忘れがちですが意外と大切なのが、契約する前に解約の手順について細かく確認しておくことです。
やめる時になってから、手数料が必要だとか、細かい条件を満たさないとやめられないとか言われたらとても大変です。
また、出資金をなかなか返さないような悪質なファンドであれば、手順について詳細に答えることすらできないかもしれません。
解約のタイミングや手順について細かくハッキリと教えてくれる良心的なファンドを選ぶようにしましょう。
運用実績
どれくらいの運用実績を目指しているのか
4つ目は運用実績についてです。
単純に運用実績がプラスかマイナスかという話もありますが、どれくらいの目標設定にしているかも確認しましょう。
たとえば1年で2倍というように、短期間で大きな利益を狙っているファンドはリスクが高いです。選ばないようにしましょう。
目標に対してどれくらいの結果が出たのか
そして、過去実績があれば目標と比較してどれくらいの実績がでたのかも確認しましょう。
たとえば、過去の運用実績が年間利回り5%のファンドがあったとしましょう。
目標設定が5%なのであれば、ファンドとしても目標を満たしていることになり、今後も5%前後の利回りが見込めることでしょう。
目標設定が10%なのであれば、ファンドとしてはやや不十分な結果となっており、さらに収益を上げるべく努力をするはずです。上手くいけば5%~10%のように利益の増加も期待できます。
目標設定が50%なのであれば(そもそも目標設定が高すぎですが)、言っていることとやっていることがあまりかみ合っていませんね。目標の利回りと運用実績があまりに乖離しているファンドは避けた方がいいでしょう。
ヘッジファンドの社員が自分のお金を自社で運用しているか
銀行や証券会社では自分がやってない商品をおすすめしている
さいごは最も重要です。ヘッジファンドの社員が自分のお金をファンドに入れているかどうかを確認しましょう。
意外かもしれませんが、銀行や証券会社の営業員は自分ではやっていない商品を平気でおすすめしてきます。
本音では粗悪な商品だと思っているからこそ、自分ではやらないけど顧客にはおすすめするという状況になってしまうのです。
社員も自分のお金を入れているヘッジファンドを選ぼう
ヘッジファンドであれば、運用をいいと思っている社員が働いているはずですので、自分のお金も自社ファンドに入れている人が多いでしょう。
ですが、きちんと確認するようにしましょう。
自分のお金もヘッジファンドにいれているのであれば、ヘッジファンドの社員も顧客も同じ立場です。お金を預ける個人投資家としては一番の安心材料ですよね。
まとめ
ヘッジファンドの選び方について解説しました。5つのポイントをまとめると次のようになります。
- 運用経験が豊富なファンドマネージャーがいるヘッジファンドを選ぶ
- レバレッジをかけずに株式に投資しているヘッジファンドを選ぶ
- ロックアップ期間が短く、解約についても明確に案内してくれるヘッジファンドを選ぶ
- 目標の利回りを設定しておりそこから逸脱しない実績を残しているヘッジファンドを選ぶ
- 社員も自分のお金を自社に入れているヘッジファンドを選ぶ
なんとなく選んで失敗しないためにもぜひ参考にしてみて下さい。