人気を集めているeMAXISシリーズですが、その種類は多岐にわたります。
今回はeMAXISとeMAXIS Slimシリーズの違いについて解説していきます。
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eMAXISシリーズの全容
eMAXISとは三菱UFJ国際投信株式会社が販売しているノーロード・インデックスファンドの商品シリーズです。
ノーロードなので購入時手数料は無料、インデックスファンドなので日経平均等なにかしらの株式指標に連動するように運用している商品です。
株式指標ごとに商品がありますので、eMAXISシリーズの商品数は非常に多いです。
(出典:三菱UFJ国際投信HP)
投資対象地域と投資対象資産で細かく商品が分かれています。
地域は日本国内、日本を除いた先進国、新興国の3種類です。
投資対象資産は株式、債券、リート、バランスの4種類です。
組み合わせは非常に多くの数があり、日本国内株式だけでも6種類ありますね。
eMAXIS新興国株式インデックスは、投資対象地域が新興国、投資対象資産が株式のカテゴリーに位置しています。
eMAXIS Slimシリーズの全容
続いて、eMAXISシリーズがどんなものか見ていきましょう。
eMAXISシリーズはとにかくコストを削ったシリーズになります。
一言で言えば手数料が安くなっています。
ただ、その代わり商品数はグッと少なくなっています。
(出典:三菱UFJ国際投信HP)
eMAXISシリーズの内、メジャーな株式指標だけはeMAXIS Slimシリーズも作られたと思えばいいでしょう。
今回見ているeMAXIS新興国株式インデックスはSlimシリーズにあることが分かります。
では、なぜ同じ運用をする商品なのに2種類もあるのでしょうか?
なぜSlimシリーズは誕生したのか
インデックスファンドの宿命
まず、皆さんに知っておいてほしいのはインデックスファンドである以上避けられない事態、インデックスファンドの宿命とも言えるでしょう。
それは、どこの会社の商品だろうと運用内容は変わらないという事です。
それもそのはずです。日経平均などの特定のインデックスファンドに連動するように運用しているのですからどの会社の商品であっても運用そのものは変わりません。
ですが、会社としては投資家を集める必要があります。
すると、どうなるでしょうか。
そう、手数料を引き下げる価格競争に陥ってしまうのです。
eMAXISシリーズ登場後の時代の変遷
eMAXIS新興国株式インデックスが設定されたのは2009年10月28日の事です。
信託報酬は、日々の純資産総額に対して年率0.648%(税抜 年率0.6%)以内をかけた額です。
当時としては手数料は安いものだったのですが、その後の他社の手数料引き下げにより決して安いものではなくなってしまいました。
そして、生まれたのがeMAXIS Slim新興国株式インデックスです。
こちらでは、信託経報酬は日々の純資産総額に対して年率0.20412%(税抜 年率0.189%)以内をかけた額となっています。
元々0.3%かかった解約するときの手数料(信託財産留保額)も0になっています。
eMAXISシリーズとeMAXIS Slimシリーズどちらがお得?
という訳でどちらがお得かは火を見るよりも明らかです。
eMAXIS Slimシリーズの方が手数料が安くお得な商品となっています。
ですが、ここで面白い事実が一つあります。
それは、手数料が高いeMAXIS新興国株式インデックスの方が資産額が大きいという事です。
- eMAXIS新興国株式インデックス 331億円
- eMAXIS Slim新興国株式インデックス 157億円
歴史があるのでeMAXISの方が資産額が大きくなりやすいという側面はあるのですがもう一つ理由があります。
それは、eMAXISが各種銀行やネット証券で購入できるのに対し、eMAXIS Slimの方はネット証券のみでしか購入する事ができないという点です。
そのため、銀行などの窓口で相談して投資信託を選ぶ人は必然的にeMAXISの方を購入する事になってしまうのです。
インターネットで自分で調べて購入できる人は、迷わずeMAXIS Slimを選んだ方が良いでしょう。
まとめ
皆さんもインデックスファンドに投資する時は手数料が安いものを選ぶようにしましょう。