銀行で資産運用の相談をすると、外貨預金をおすすめされる事も多いと思います。
ですが、外貨預金は資産運用に向いていません。
では、なぜ銀行員は外貨預金をおすすめしてくるのでしょうか?
今回はその理由と、外貨預金が資産運用に向いていない理由について解説していきます。
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銀行が外貨預金をおすすめする理由は「売りやすいから」
結論からお話しすると、銀行が外貨預金をおすすめする理由は「売りやすいから」です。
銀行に多くの利益をもたらすから、外貨預金をおすすめしてくるのです。
「預金」という言葉が持つ「安心」のイメージ
外貨預金には「預金」という言葉が含まれています。
そのため、何となく外貨預金に安全そうだな~というイメージを抱いていませんでしょうか?
残念ながら、外貨預金は「安心」とはかけ離れています。
理由は後ほど詳しく解説しますが、言葉のイメージに騙されないようにしましょう。
資産を分散した方が良いという理論
投資では分散投資が良いとする意見があります。
一つの投資先が失敗しても、複数の投資先に分散しておけば大切な資産を守れるからです。
そのため、日本円だけしか持っていないのは危険。
⇨外貨預金で持っておけば安心ですよ
となる訳です。
普段お金を預けている銀行員にこのように言われてしまったら、投資初心者の方が思わず買ってしまうのも仕方ないかなと思います。
ですが、外貨預金は全くおすすめできません。
その理由について見ていきましょう。
外貨預金がおすすめできない理由
一見、安全・安心だと思われがちな外貨預金ですが実はハイリスクです。
①1,000万円の預金保証がない
いわゆる普通の「預金」であれば、仮に銀行が倒産したとしても1,000万円まで保証されています。
ペイオフというやつですね。
一つの金融機関に対して、1,000万円まで保証されます。
複数の銀行に1,000万円ずつ預けておけば安心!という訳です。
一方、残念ながら外貨預金にはこの預金保証制度がありません。
金融機関が破たんしてしまったら預金したお金はなくなってしまいます。
外貨預金は、「預金」という名はついているものの、預金保証を受けられないのです。
②外貨預金はFXと同じでギャンブル
みなさまFXはご存知でしょうか?
FXは外国為替証拠金取引の事で、米ドルやユーロなどの外貨を売買するものです。
FXで1億円の資産を築いたとか、親の遺産を溶かしてしまったとか、様々なエピソードが溢れていますね。
FXと聞くと何だか怖いからやらないという人も多いのではないでしょうか?
ですが、外貨預金もやっていることはFXと同じです。
もちろんレバレッジの有無はありますが、FXと本質的なリスクは同じです。
何が一番怖いかというと「為替の動きは正確には誰にもわからないのでギャンブルになってしまう」という事です。
新聞やニュースを見ると偉い人が色々な予想を立ています。
年末までに1ドル115円まで上昇するでしょう。
いや、1ドル100円まで下落するでしょう。
偉い人達の間でも意見が分かれている上に、ぴったり当て続ける人は存在しません。
利益が出るか損するかは、運を天に任せるギャンブルになってしまうのです。
③銀行はFXより手数料が高い
さらに、銀行で外貨預金をするのは手数料が高いです。
例えば三菱UFJ銀行の為替手数料を見てみましょう。
◆片道の為替手数料(円貨⇔外貨)
(出典:三菱UFJ銀行)
例えば、米ドルについて見てみましょう
窓口は1円と非常に高いですね。
例えば、1ドル100円のレートであれば1%が為替手数料として銀行に支払う事になります。
インターネットバンキングであれば25銭と大分お安くなっていますね。
一方でFX会社を見てみましょう。
(出典:DMM FX)
スプレッドと聞き慣れない言葉が書いてありますが、ざっくりFX会社の手数料だと思ってください。
0.3銭ととても安くなっている事が分かりますね。
つまり、銀行の窓口の手数料は、FX会社の333倍ととても高くなっているのです。
インターネットバンキングでさえ、FX会社の83倍ですから銀行で外貨の取引をするのは圧倒的に損です。
やらないようにしましょう。
でも外貨預金は金利が高いって聞いたよ?
銀行は利息からも手数料を抜いている
外貨預金をおすすめされる理由として、高い金利をあげる銀行員も多くいます。
確かに、日本円の普通預金に比べると金利は高くなっています。
三菱UFJ銀行を見てみましょう。
(出典:三菱UFJ銀行)
(出典:三菱UFJ銀行)
普通預金が0.001%に対して米ドルであれば0.200%です。
外貨預金の方が金利が高いのは本当ですね。
ですが、騙されてはいけません!
実は、本来なら金利がもっと高くてしかるべきなのです。
FX会社であれば政策金利の差でスワップ金利というのが受取れます。
細かい話しは省くとして、どれくらいもらえるのか見てましょう。
米国の政策金利:2.50%
日本の政策金利:0.10%
FX会社で受け取れる金利:2.50% – 0.10% = 2.40%
銀行とFX会社を比較してみましょう。
- 銀行の外貨預金:0.200%
- FX会社の金利:2.40%
2.2%の差が出ていますね。
では、この消えたお金はどこに行ってしまったのでしょうか?
答えは「銀行の利益になっている」です。
この例でいくと、利息の約92%を銀行が持っていき、預金者には8%しか還元されないのです。
何と恐ろしい話でしょうか。
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まとめ
今回の話をまとめてみます。
- 結論としては、外貨預金はおすすめできない
- 銀行員がおすすめしてくるのは売りやすいから
- 銀行の為替手数料は高い
- 利息の大部分は銀行の利益になっていて、預金者にはわずかしか返されない
- 外貨預金の「預金」という何となく安全そうなイメージに引っ張られず、ハイリスクであることを理解する
預金とまではいきませんが、本当の安定運用がしたいならヘッジファンドがおすすめです。
ヘッジファンドとは本物の資産運用のプロに代わりに運用してもらえるサービスです。
手間もかからず、銀行のように無駄な手数料を取られる事もありません。
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