不動産投資にあこがれを持つ人も少なくないと思います。
巷には「サラリーマン大家さんで年収2000万円」みたいな話が溢れていますね。
とても良さそうに語られる不動産投資ですが、実はキケンがいっぱいです。質の悪い物件を掴んでしまい、破産に追い込まれるという人も後を絶ちません。
不動産投資には絶対に手を出すべきではない理由を解説していきます。
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不動産投資業界のしくみとは
50万円~100万円のインセンティブ
不動産投資の問題点は、業界の給与の仕組みにあります。
投資用マンションの営業マンには、基本給とインセンティブが支払われます。インセンティブとは物件を売ったらその成果に応じていくら支払いますよ、というものです。
インセンティブ自体は、社員のやる気を高めるための方法ですので一概に悪いとは言えません。
ですが、これが高すぎるのが問題なのです。
なんと1件、物件を販売すると50万円~100万円ほどのインセンティブが支払われます。
もちろん業者によって異なりますが、物件を販売するということは営業マンにとってそれだけ価値のあるものになってしまうのです。
若くして稼ぐ営業マンもたくさんいる
そのため、投資用不動産の営業マンは若くして稼ぐ人が多いです。
20代で年収2000万円を超える人もざらにいます。
1件当たりのインセンティブが100万円なら、毎月2件の物件を販売すればインセンティブだけで年収2000万円を超えてしまいます。
これだけ貰えるインセンティブが大きいと、営業マンにとって、物件を売ることが何よりも価値のあることになってしまうのです。
営業マンの見た目に騙されるな
投資用不動産の営業マンは見た目が派手な人も多いです。
スーツはピシッとしたブランド物を着用しており、時計も高価なもの。
靴やカバンにもお金がかかっている。そういった雰囲気におされて営業マンをスゴイと思ってしまうかもしれません。
ですが、あくまでそれは見た目の話です。実際に話をすると不動産の知識が乏しい人も多いです。
雰囲気と押しに騙されないようにしましょう。
投資家と営業マンは目指すゴールが違う
投資家は優良物件が欲しい
このような不動産投資の仕組みのもとでは、投資家と営業マンが目指すゴールは異なってきます。
投資家が目指すものは何でしょうか?
これから何十年にもわたって不動産経営をしていくわけですから、借り手がついて家賃も安定して入ってくる良い物件が欲しいですよね?
つまり、優良物件を買うというのが投資家のゴールになってきます。
営業マンはとにかく物件を売りたい
一方、営業マンはインセンティブを手に入れることが目的です。
何しろ、1件売れば50万円~100万円のお金が入ってくるわけですから。
とにかく何でもいいから物件を売りつけたいのです。仮に粗悪な物件でマンション経営が上手くいかなかったとしても営業マンには何の関係もありません。
目の前の物件を売ることだけが至上命題なのです。
高すぎるインセンティブが不幸を招く
良心を保てる営業マンはまずいない
そうはいっても、投資家のことを思って悪い物件は教えてくれる営業マンもいるんじゃないですか?
そう思う人もいるでしょう。
確かに、インセンティブがなければ教えてくれる営業マンもいるかもしれません。
ですが、1件50万円~100万円といったお金の力の前には無力です。
もっと言えば、お金のために悪い物件を売りつけることに罪悪感を覚える人は、不動産の営業マンをやめています。
あなたがこれから出会う営業マンはほぼ全員、良心よりもインセンティブのお金を優先する人種だと思って間違いないでしょう。
ゴールが違うので投資家は儲からない
どんな営業マンであれ、一般の投資家よりは不動産の知識が豊富です。
本来であれば、不動産に詳しい営業マンこそが、投資家のためにアドバイスをくれる存在であるべきです。
しかし、高すぎるインセンティブにより、営業マンが投資家のためではなく自分のために知識を使ってしまっているのが現実なのです。
営業マンのこんなセリフには注意しよう
営業トークに惑わされるな
不動産は高いものだし、簡単には買わされないよ。
そう思う方もいるかもしれませんが、営業マンも物件を売るプロです。
2時間話せば契約にこぎつけてしまうプロの営業マンも数多くいます。こちらの心理を上手くついて物件購入へと結び付けるのです。
どんな営業トークに注意する必要があるか見てみましょう。
新築なので入居者もすぐ決まりますよ
新築マンションは確かに人気です。周囲の中古マンションよりも入居者が見つかりやすいかもしれません。
ですが、新築なのは一人目だけです。一人目の人が半年で退去してしまったら、新築の効果はわずか半年しかなかったことになるのです。
そして、新築物件は広告費がかかっているため、そもそも買うときの価格が高いです。
新築の家賃は急激に値下がりする傾向にあります。ですが、高い値段で買ったため家賃を下げると儲けがなくなってしまいます。
家賃が高いままだとなかなか入居者が決まりません。悪循環ですね。
新築物件はまず儲からない投資です。上手いことのせられないようにしましょう。
30年の家賃保証があるので安心ですよ
不動産投資には、サブリース契約というものがあります。不動産管理会社が間に入りまた貸しをするのです。
入居者がつかなかったとしても一定の金額は、管理会社から投資家に支払われます。
一見、安心な保証に見えますが全くそんなことはありません。
まず契約時の金額というのは家賃から得られる収入よりも安く設定されています。入居者が入らないリスクを管理会社が負うワケですからこれは当たり前ですね。
しかし、気を付けたいのが家賃保証された金額がずっと続くわけではないということです。
状況に応じて契約時の金額から下げられてしまいますし、管理会社が倒産した場合はとうぜんお金は入ってこなくなります。
倒産なんてしないだろうと思うかもしれませんが、不動産投資の場合、期間が20年~30年と非常に長いです。
普通の会社でさえ30年続く会社は少ないですし、実際に破たんする管理会社もあります。管理会社の破たんによってオーナーも破産せざるを得ないケースも出ており悲惨の一言ですね。
まったく安心ではないのに管理会社に手数料を多く支払うのがサブリース契約なのです。
まとめ
不動産業界の高すぎるインセンティブが、投資家と営業マンのゴールの不一致を生みだしていました。
こういった構造がある以上、不動産投資で本当の優良物件を手に入れるのは至難の業です。
現実的にはほぼ不可能と言っていいかもしれません。
金額が金額なだけに、失敗した時の不動産投資のリスクは計りしれません。
不動産投資の営業では色々な安心材料を案内されるかもしれませんが、手を出さないというのが一番の安心です。